20周年のご挨拶
今年はサワヤカが 20 歳になります。
1998 年に有償ボランテアグループ「さわやかサービス」としてスタートしました。
近所の主婦数名が「困った時ちょっと助け合えるグループがあったらいいね。」と立ち話をし たところから始まりました。
同じ年にNPO法ができ、2002 年 1 月にさわやかもNPO法人になりました。
そのころ 介護保険制度も始まっていましたので、その年の 10 月に介護保険の訪問介護事業所「さわ やか介護ステーション」を開設しました。
そしてそのまた 2 年後 利用者の娘さんの「7 人 ぐらいの小さいデイサービスをやってくれないか?」という言葉で三田で一番小さいデイサ ービス「さわやかサロン」を作りました。
2000 年前後は阪神淡路大震災時のボランテアの活躍、その後のNPOブームと、高齢化時代 に備えて役所もそろってNPOをサポートしてくれました。 「風が吹いている時に凧を上げよ う」、の言葉通りさわやかは時代の追い風を受け順調に基盤ができました。
初期の目標は、自分の老後のために必要な「助け合いグループ」を作ることでした。
メ ンバーのだれもが事業欲は全くなく、誰かに喜んでもらえたらいい、とささやかな甘い主婦 の気持ちだけでした。
しかしスタートしてみたら、小さなNPOのグループでも維持してい こうとしたら当然ながら経済的な裏打ちが要ることがわかりました。
介護保険収入はさわや かの大きな屋台骨になりました。
NPOの特性を生かし、他の介護事業所とは違うサービス ができる点とヘルパーさんの質の良さ等が徐々に認められるようになり、現在は初めの頃に は考えられないような大きな年商額になっています。
20 年前は三田では施設系の介護事業所がほとんどでした。
現在は数えきれないほどあち らこちら介護事業所だらけです。しかし、いまださわやかのような在宅のトータルなケアを するNPOの介護事業所はありません。
この 20 年多くの人の助けでさわやかは成長することができました。
利用してくださる 人、寄付をくださる人、働いてくださる人、外からサポートしてくださる人、ありがたいこ とで感謝に耐えません。
人材面でも恵まれました。
様々なキャリアのある善意の人たちがさ わやかに来てくださいました。
一人一人は小さい力ですが、それが結集したらできなかった ことができます。それが実感です。
何もできない私は、皆さまの力を束ね、取り次ぐ役目を させていただきました。一番いい役をいただきました。
「社会の隙間を埋めるのがNPO」と言われます。
この 20 年、社会の隙間を埋めるとまではとても言えませんが、「一隅を照らす。」ことは皆 様のお力で、ほんの少しですが、できたのではないかと思います。 これからも「さわやかがあって良かった!」と言っていただけるよう、また、より多くの人 にそう言っていただけるような「さわやか三田」でありたいと願っています。
(藤井)